THE SUGAR FIELDS Blog

音楽プロデューサーシュガーフィールズ原の音楽との関わり方など。

​ぜんぶひとりでやる。
と思ってずっとやってきた。

 

​曲作って、スタジオも、録音機材も作って、
録音&ミックス&マスタリングもプロになったし、
レコード会社を作って、全国流通させて、
アートワークも、MVもひとりで撮影&編集した。
ここまでひとりでやるミュージシャンは世界でも少ないだろう。

 

自分ひとりでやることが楽しいだけだ。
この楽しさを独占していたいのだ。
ひとりで作って考えてまた作る。
その動きの中の当事者であること。
それだけがシュガーフィールズらしさなのだ。

 

シュガーフィールズってそういう表現だ。
一本の線を引く。意味の無い線だ。
そこにもう一本線を引く。
また引いてみる。
だんだんと何かが見えてくる。
何かが生まれて来ている。
自分でも思ってもみなかった、
自分にしか作れない何か。

 

いつも夢はそうやって手に入る。
意味の無い、
欲の無いアホみたいな一本の線から、
気が付けば夢のような形になって行く。
リファレンスなんて無い。
その都度現れる一個一個の選択の積み重ね。
何千万回もの選択の総体が、自分らしさになって行く。
理想なんて最初からある訳じゃない。

 

演奏だけは世界一信用している白石木村ともぞうの3人に任せた。
アレンジは何も言わなかった。
私はメロと歌詞を作っただけ。
Jamっただけ。
無意味な私のイタズラ描きに、
彼らなりのイタズラ描きが加わって、
何ものでもない音が生まれ、
音楽という観測者に光あれ!と言われ、
何ものかに成っていった。

 

すべての動きの中の当事者でいられるということ。
流れの中で選択し続けること。
それが生きてるっていう存在そのものの楽しさ。
音楽という時間軸上の快楽そのもの。

 

これはそんなアルバム。
設計図通りに作ったんじゃない。
自由な一本の線から設計図無しで生きて行くという行為の記録だ。

 

自分の判断で自由に生きるということがどんな気持ちだったのか、
音楽で思い出すことが出来るCD。

 

流されそうな時、この血湧き肉踊る感じを、思い出せる。
決して無理せず、しかし夢中になって、何かが生まれていく感じ。
グルーヴの中で生きているというこの感じ。

 

シュガーフィールズ原朋信

www.sugarfields.com